ヘビに睨まれたカエル

Pythonとオプショントレードで市場の恐怖に立ち向かっていきます。

オプションの本質的価値、時間的価値

今回は、既にオプションをご存知の方には、本当に基本の話です。(でも大事なこと)

オプションの本質的価値、時間的価値について。

例として、20000円のコールオプションの本質的価値、時間的価値はいくらか、について考えてみます。

 

  • ケース①
    今日がSQ日であるとき。(実際にはSQ日には売買できませんが、イメージとして。)
    この場合は、日経平均が20000円以上なら差額を受け取れます。一方、日経平均が20000円以下なら権利行使しなければよいので損益は0円。
    よって損益曲線としては下図のとおり。これがオプションの本質的価値と呼ばれるものです。

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    20000コールオプションの本質的価値


  • ケース②
    SQ日まで残り1週間あるとき。
    この場合も、本質的価値としては上の考え方と同じになります。なぜならSQ日まで持ち越せば、上記のとおりの損益曲線になることが明らかなので。
    しかし、ケース①と異なるのは時間的価値も持つことです。例えば、今の日経平均が20000円として、SQ日にも20000円(もしくは それ以下)ならば本質的価値は0になると分かっていても、逆にSQ日までに上昇する可能性はあるわけで、であれば0円以上で買ってもいいかな、と思いませんか? これが時間的価値のイメージです。それがいくらになるかはSQ日までの残り日数や、市場の荒れ具合から計算されるのですが、今は仮に50円としましょう。
    じゃあ、今が19500円だとどうか?本質的価値が0円なのは変わらないですが、時間価値については50円より安くなりそうですね。SQ日に20000円以上になる可能性が低くなっていそうなので。同様に考えていけば、今の日経平均が20000円より下にあるほど時間価値は安くなることがイメージできると思います。反対に、今の日経平均が20000円より高い場合は、本質的価値が平坦でないために少しイメージしづらいかもしれませんが結局同じことです。20000円から離れるほど時間的価値は小さくなります。大きく離れていれば、その後SQ日までに多少動いたところで20000円を割る確率は低くなっていくので。
    と、いうことで時間的価値は、そのオプションの権利行使価格と日経平均が同じ価格の時に最も高く、そこから日経平均が離れるほど(上だろうと下だろうと)、安くなっていきます。
    で、結局どういうカーブになるかというと、下図のとおりとなります。
    ちゃんと計算方法があるんですが、それを説明しだすと今回の話からは飛躍しすぎるので、今回は省略します。

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    20000コールオプションの時間的価値 (一例)

 

ここまで話した本質的価値と時間的価値の合計がオプションの価格となります。

実際に合計してみたうえでの議論は次回以降…

 

今回の話は下記でも触れられていますので、より詳しく知りたい方は読まれるとよいかと思います。(プレミアムはオプション価格のこと)

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